- Claudeを導入したのに、マーケティングの業務ではあまり使いこなせていない
- 公式のMarketingプラグインがあると聞いたけれど、何ができるのかよく分からない
- 自社のどの業務に取り入れれば効果が出るのか、判断材料がほしい
もしあなたがこのように感じているなら、この記事はまさにうってつけです。
Claude Marketingプラグインとは、Anthropicが公式に配布している拡張機能で、コンテンツ制作やキャンペーン企画、SEO監査といったマーケティング業務の手順を、「/」から呼び出せるスキルとしてまとめたものです。
この記事では、プラグインに何が入っていて、マーケティングのどの業務にどう活かせるのかを整理します。個々のスキルの細かな操作方法ではなく、導入を判断するための全体像に絞って解説するので、読み終えるころには自社のどの工程から取り入れるかが見えているはずです。
- 内容:Claude Marketingプラグインのしくみと、マーケティング業務での活用方法
- 使用機能:Claudeデスクトップアプリ(Marketingプラグインのスキル・コネクタ)
- 必須環境:Claudeの有料プラン(Pro・Max・Team・Enterprise)
※スキルを使うにはコード実行が有効になっている必要があります。記載した仕様は2026年9月30日時点の公式ドキュメントとプラグインの構成に基づいています。
Claude Marketingプラグインとは?
Marketingプラグインは、マーケティング業務の手順とベストプラクティスを8つのスキルにまとめた、Anthropic公式の拡張機能です。
中身は大きく2つに分かれます。
- 業務ごとの手順をまとめた8つのスキル
- 7つは「/」から呼び出せるもの
- 1つはClaudeが自動で参照するもの
- HubSpotやNotionといった外部ツールとつなぐためのコネクタ設定
一度追加すれば、チャットタブとCoworkのどちらでも使えます。追加の手順は、後半の章で紹介している記事の中で画面の流れに沿って解説しています。
たとえるなら、ベテランのマーケターが使っている業務マニュアルと聞き取りシートを、まとめて借りてくるようなものです。
スキルを呼び出すと、Claudeがその業務に必要な情報を順に聞いてくるため、何をどう依頼すればよいかを自分で考え込まずに済みます。
プラグインとスキル・コネクタは何が違うのか?
プラグインは、スキルと、よく使う外部ツールへのコネクタの設定を、業務単位でひとまとめにして配れるパッケージです。

Claude Marketingプラグインの概要イメージ図
スキルは、特定の業務の手順や知識をClaudeに覚えさせるための説明書のようなものです。
コネクタは、SlackやHubSpotといった外部サービスとClaudeをつなぐ接続口を指します。
コネクタ自体はClaudeの機能なので、プラグインがなくても個別につなげます。プラグインに入っているのは「このツールにつなぐとよい」という接続先の設定で、実際の接続は使う人がそれぞれ許可します。
Marketingプラグインの7つのスキルでできること
「/」から呼び出せる7つのスキルは、企画、制作、確認、分析というマーケティング業務の流れをひととおりカバーしています。
以下は、スキルごとにできることと利用シーンをまとめたものです。
スキル名にリンクがあるものは、具体的な活用方法を解説した記事へのリンクになります。
/campaign-plan

campaign-plan:スキル活用シーンのイメージ
- 利用シーン
- 新サービスの告知やリード獲得施策を計画するとき
- できること
- 目的、ターゲット、メッセージ、チャネル、コンテンツカレンダー、KPI(達成度を測る指標)を含むキャンペーン計画をつくる
/competitive-brief

competitive-brief:スキル活用シーンのイメージ
- 利用シーン
- 営業向けの比較資料をつくるとき、競合が新しい動きを見せたとき
- できること
- 競合のポジショニングやメッセージを比較し、まだ打ち出されていない切り口を探す
/draft-content

draft-content:スキル活用シーンのイメージ
- 利用シーン
- 記事や告知文の初稿をつくるとき
- できること
- ブログ記事、SNS投稿、メールマガジン、LP、プレスリリース、導入事例の下書きをつくる
/email-sequence

email-sequence:スキル活用シーンのイメージ
- 利用シーン
- 資料請求後のフォローメールを組み立てるとき
- できること
- ナーチャリングやオンボーディングなど、複数通のステップメールを設計する
/brand-review

brand-review:スキル活用シーンのイメージ
- 利用シーン
- 公開前の原稿をチェックするとき
- できること
- ブランドボイスやスタイルガイドに沿っているかを確認し、修正案を出す
/seo-audit

seo-audit:スキル活用シーンのイメージ
- 利用シーン
- 自社サイトのSEOの現状を把握したいとき
- できること
- キーワード調査、ページ内の分析、コンテンツギャップ、技術面のチェック、競合比較を行う
/performance-report

performance-report:スキル活用シーンのイメージ
- 利用シーン
- 施策の終了後や、月次の振り返りをするとき
- できること
- 主要指標やトレンドをまとめ、改善策を含む効果レポートをつくる
※Anthropic公式リポジトリ(anthropics/knowledge-work-plugins)の各スキルの説明をもとに作成。2026年9月時点の情報です。
このほかに、チャネル別の書き方や見出しの型をまとめたcontent-creationというスキルも入っています。「/」の一覧には出てきませんが、記事や投稿文の作成を依頼したときに、Claudeが自動で参照します。
気になるスキルから1つずつ試せるのも、このプラグインの使いやすいところです。
個別のスキルの使い方は、次の2つの記事で詳しく紹介しています。
マーケターのためのClaude SEO分析|公式プラグインseo-auditの導入から実行手順まで
マーケターのためのClaude記事作成|公式プラグインdraft-content・brand-reviewの使い方と実行手順
Marketingプラグインと自作スキルは何が違うのか?
では、自社でスキルを自作する場合と比べるとどうでしょうか。
聞き取りの手順をそろえることや、自社のルールを覚えさせることは、自作のスキルでも実現できます。違いが出るのは、スタート地点です。自作のスキルは手順を一から設計する必要がありますが、Marketingプラグインは業務ごとの型が最初から用意されています。
| 項目 | 自作のスキル | Marketingプラグイン |
|---|---|---|
| 始め方 | 業務の手順や聞くべき項目を自分で設計する | 追加すれば、7つの業務の型がそろった状態から始められる |
| 向いている業務 | 自社固有の手順が決まっている業務 | 企画、制作、確認、分析といった一般的なマーケティング業務 |
| 自社らしさの反映 | 最初から自社のルールで作り込める | ブランドボイスやペルソナを登録して反映させる |
まずMarketingプラグインで型を使ってみて、自社ならではの手順が固まった業務から自作のスキルに置き換えていく。そんな順番で考えると、無理なく取り入れられるでしょう。
Claude Marketingプラグインの活用方法4つのポイント
Marketingプラグインは、業務の流れに合わせて必要な工程から取り入れられ、チームの品質と基準をそろえる道具として活かせます。
ポイント1:業務の流れに沿って、必要な工程だけ取り入れられる

Claude Marketingプラグインが必要な工程の業務を選べる参考イメージ
7つのスキルは、それぞれ独立して使えます。すべてを一度に導入する必要はありません。
| 工程 | 使えるスキル | 業務での活かし方 |
|---|---|---|
| 企画 | /campaign-plan、/competitive-brief | 計画や競合比較のたたき台をすばやくつくり、チームの議論に時間を回す |
| 制作 | /draft-content、/email-sequence | 初稿づくりを任せ、担当者は事例や自社データを足す作業に集中する |
| 確認 | /brand-review | 公開前のチェックを定型化し、責任者の確認を最終判断に絞る |
| 分析 | /seo-audit、/performance-report | 現状把握と振り返りの手間を減らし、次の打ち手を考える時間をつくる |
たとえば「記事の初稿づくりに時間がかかっている」なら制作から、「月次の振り返りが重い」なら分析から、という具合です。いま一番負担の大きい工程から始めると、効果を実感しやすくなります。
ポイント2:担当者ごとの品質のばらつきを抑えられる

Claude Marketingプラグインが担当者ごとの品質のばらつきを抑えられる様子の参考イメージ
スキルを呼び出すと、Claudeはその業務に必要な情報を順番に聞いてきます。記事の下書きなら、想定読者や伝えたい要点、トーンといった項目です。
経験のある担当者は頭の中で自然に押さえている観点ですが、慣れていないメンバーほど抜けやすいものです。聞かれる項目がそろっていれば、誰が担当しても同じ観点で依頼できるので、成果物の品質が人によって大きく変わる状態を避けやすくなります。新しいメンバーに業務を引き継ぐときの負担も軽くなるでしょう。
ポイント3:ブランドの基準をチームで共有できる

Claude Marketingプラグインがブランドの基準をチームで共有できる様子の参考イメージ
Marketingプラグインには、ブランドボイス、スタイルガイド、ターゲットペルソナ(想定する典型的な読者像)を設定ファイルに登録しておける仕組みがあります。
登録した内容は、下書きの作成や公開前のチェックで自動的に反映されます。「専門的だが親しみやすく」「この用語は使わない」といった基準を、毎回説明し直す必要はありません。
ブランドの基準がベテラン担当者の感覚の中にしかない状態は、組織にとってのリスクです。基準を言葉にして登録しておくことは、そのまま属人化の解消にもつながります。
ポイント4:普段使っているツールとつなげて、手作業を減らせる

Claude Marketingプラグインが普段使っているツールとつなげて、手作業を減らせる様子の参考イメージ
Marketingプラグインは、カテゴリごとに外部ツールとつながるよう設計されています。MCPサーバー(AIと外部ツールを共通の規格でつなぐための接続先)を通じて、たとえば次のようなツールと連携できます。
| カテゴリ | 標準で設定されているツール | ほかに使えるツールの例 |
|---|---|---|
| マーケティングオートメーション | HubSpot | Marketo、Pardot、Mailchimp |
| SEO | Ahrefs、Similarweb | Semrush、Moz |
| 分析 | Amplitude、Supermetrics | Mixpanel、Google Analytics |
| ナレッジベース | Notion | Confluence、Guru |
| チャット | Slack | Microsoft Teams |
※Anthropic公式リポジトリのCONNECTORS.mdをもとに一部を抜粋。2026年9月時点の情報です。
ツールとつながっていれば、担当者が管理画面から数値を書き写したり、社内の資料を探して貼りつけたりする作業が減ります。すでに使っているツールをそのまま活かせるので、新しい仕組みを一から整える必要もありません。
よくある質問(Q&A)
Q. 無料プランでもMarketingプラグインは使えますか?
A. 使えません。Claudeヘルプセンターによると、プラグインはPro、Max、Team、Enterpriseの有料プランで利用できます。TeamやEnterpriseでは、管理者の設定によって追加できるプラグインが制限されている場合もあります。※最新の提供条件は公式ページをご確認ください。
Q. 使っているツールがコネクタの一覧にない場合はどうなりますか?
A. 同じカテゴリのツールであれば使える可能性があります。Marketingプラグインは特定の製品ではなく「SEO」「マーケティング分析」といったカテゴリ単位で設計されており、そのカテゴリのMCPサーバーであれば動くとされています。接続できない場合でも、スプレッドシートやCSVのデータ、主要な数値を会話に貼りつければ作業を進められるスキルもあります。
Q. 部門のメンバー全員に同じプラグインを使ってもらうにはどうすればいいですか?
A. TeamプランかEnterpriseプランであれば、オーナーが組織向けにプラグインを配布できます。プラグインごとに「全員に自動でインストール」「各自が追加できる」「表示しない」「全員に必須(削除不可)」の4段階を選べるため、Marketingプラグインをマーケティング部門の標準にする運用も組めます。Enterpriseプランでは、グループ単位で設定を変えることも可能です。
まとめ
Claude Marketingプラグインは、企画から分析までのマーケティング業務の型を、「/」から呼び出せるスキルとしてまとめて用意してくれる公式の拡張機能です。まずはいま一番負担の大きい工程を1つ選び、そのスキルからぜひ試してみてください。
プラグインの組織導入や、部門に合わせた活用ルールづくりでお悩みの場合は、FLINTERSまでお気軽にご相談ください。




