Jevとは?判断だけを返すAIでできることと活用事例、業務での使い方をわかりやすく解説

Jevとは?判断だけを返すAIでできることと活用事例、業務での使い方をわかりやすく解説 生成AIの基本とビジネス活用事例
Jevとは?判断だけを返すAIでできることと活用事例、業務での使い方をわかりやすく解説
  • SNSで「Jevは判断が速い」と見かけたけれど、結局どんなものなのかがわからない
  • ChatGPTやClaudeと何が違って、自分の仕事のどこに使えるのか知りたい
  • 試してみたいが、どうやったら使えるのかわからない

こうした疑問を持って情報を集めている方に向けて、この記事を書きました。

Jevとは、文章を書く代わりに「はい・いいえ」「どれか」「何点か」という判断と、その判断にどれくらい自信があるかを数字で返すAIモデルです。開発したのはTypeSafe社で、2026年9月に公開されると「速い」「安い」という驚きの声とともにSNSで一気に広がりました。

ただ、速さの話だけでは「で、何に使うの?」という疑問は残ったままではないでしょうか?

この記事では、Jevの正体とどこで動くのかを整理したうえで、できること、FLINTERS社内で実際に検証で作られた活用事例、そして業務に取り入れるときの具体的な進め方までを順にお伝えします。

読み終えるころには、自分の仕事のどこにJevが入りそうかを考えられる状態になっているはずです。

本記事の概要と必須環境
  • 内容:Jevの仕組みとLLMとの違い、できること、FLINTERS社内の活用事例、業務に取り入れる手順と注意点
  • 使用機能:TypeSafeのPlayground、API、Claude Code向けのTypeSafeエージェントスキル
  • 必須環境:TypeSafeのアカウント(PlaygroundとAPIキーの発行に使います)
    ※記載した仕様は2026年10月15日時点の公式ドキュメントに基づいています。

  1. Jevとは?文章を書かずに「判断」だけを返すAIモデル
    1. ChatGPTやClaudeなどのLLMとの違い
    2. なぜJevは速くて安いのか
  2. Jevはどこで動く?チャット画面がない「部品」としてのAI
    1. Jevを使う場所は主に3つ
    2. 業務の流れの中に入る位置
  3. Jevでできること|3つの聞き方と「確信度」
    1. 聞ける質問は3種類だけ
    2. 確信度があるから「自動で進める」と「人が見る」を分けられる
    3. 向く仕事・向かない仕事
  4. Jevの活用事例|FLINTERS社内で検証作成した2つの例
    1. 事例1:業務の依頼文30件を1.35秒で一括判定する画面
    2. 事例2:見たくないネタバレだけを隠すChrome拡張
  5. Jevの活用方法|実際にどうやって業務に取り入れるのか
    1. 手順1:同じ判断を繰り返している作業を1つ選ぶ
    2. 手順2:聞き方と選択肢を言葉で決める
    3. 手順3:Playgroundで実際の文面を使って試す
    4. 手順4:確信度の線引きルールを決める
    5. 手順5:コーディングエージェントに組み込みを任せる
  6. Jevを使うときの注意点
    1. 選択肢の外には出ないが、選択肢の中で間違うことはある
    2. 公式ドキュメントが挙げている苦手なこと
    3. 渡したデータはTypeSafeに送られる
  7. よくある質問(Q&A)
    1. Q. 日本語の文面でも使えますか?
    2. Q. Jevが判断した理由を知りたいときはどうすればいいですか?
    3. Q. 運用を始めたあとで選択肢を増やしたり変えたりしても大丈夫ですか?
    4. Q. 社内で本格的に使うとき、誰がルールを決めればいいですか?
  8. まとめ

Jevとは?文章を書かずに「判断」だけを返すAIモデル

Jevは、渡した文面に対して決められた形の答えと確率だけを返す、判断専用のAIモデルです。

開発元のTypeSafeはJevを「System One(システム1)モデル」の第一号と位置づけています。System Oneは、心理学者ダニエル・カーネマンが著書『ファスト&スロー』で示した、人間の「速い思考」を指す言葉です。

メールの件名を見た瞬間に「これは急ぎだ」と感じるような、考え込まずに下す判断がそれにあたります。じっくり考えて文章や企画を組み立てる「遅い思考」は、システム2と呼ばれます。

ChatGPTやClaude、Geminiは、このシステム2の仕事を得意とするAIです。
一方のJevは、システム1の仕事に絞って作られました。

心理学者ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー』の整理
システム2(遅い思考) システム1(速い思考)
人間だと 「この企画書を書いて」 「このメール、急ぎ?」
AIだと ChatGPT・Claude・Gemini Jev
返ってくるもの 文章 決まった形の答えだけ
理由の説明 する しない
速さ 数秒〜数分 0.07〜0.5秒(開発元TypeSafeの発表)

※心理学者ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー』の整理をもとに作成。Jevの速さは開発元TypeSafeの発表値です。

ChatGPTやClaudeなどのLLMとの違い

LLM(大規模言語モデル:大量の文章から言葉のつながりを学習し、文章を生成するAI)は、質問に対して1文字ずつ順番に文章を組み立てて返します。Jevは文章を作りません。

用意された選択肢それぞれに確率を付けて、一度に返します。

では、ChatGPT・ClaudeなどのLLMと比較するとどう違いがあるのでしょう?

TypeSafe公式ドキュメントをもとに比較した表が以下です。
比べる点 ChatGPT・ClaudeなどのLLM Jev
返ってくるもの 文章 決まった形の答え(はい・いいえ、選択肢のどれか、何点か)と確率
理由の説明 する しない
答えの範囲 自由。想定外の答えが返ることもある 指定した選択肢の中だけ
迷っているかどうか 文面からは読み取りにくい 確信度(どれくらい自信があるか)が数字で返る
得意な仕事 文章作成、要約、企画、じっくり考える判断 同じ判断の大量処理、振り分け、採点
入力できるもの テキスト、画像など製品による テキストのみ(画像・音声・動画は未対応)

※2026年10月15日確認

実務で考えると、主に「待ち時間」「費用」「迷いの見え方が分かる」の3点が分かりやすい違いです。例えばLLMに仕分けを1万件させたケースでJevと比較すると以下のようになります。

今のLLMに仕分けを1万件やらせるとJevよりも「遅い」「高い」「迷ったかどうかが見えない」

今のLLMに仕分けを1万件やらせるとJevよりも「遅い」「高い」「迷ったかどうかが見えない」

たとえるなら、LLMは問い合わせ1件ずつに丁寧な返事を書いてくれる担当者です。

Jevは、届いた封筒を見た瞬間に「これは経理宛て、これは営業宛て」と仕分け棚に放り込んでいく、ベテランの仕分け係に近い存在といえます。返事は書いてくれませんが、手早く回答します。

なぜJevは速くて安いのか

文章を1文字ずつ作る工程がないぶん、Jevの応答は短時間で返ってきます。

いつものAI:1文字ずつ順番に作る
至急です
作り終わるまで待つ
Jev:選択肢をいっぺんに評価する(数字はイメージ)
至急72%
通常23%
不要5%

FLINTERS社内の検証では、日本語で書いた業務の依頼文30件をまとめて判定させたところ、結果が返るまでにかかったのは1.35秒でした。

0.07〜0.5秒
1件あたり(開発元TypeSafeの発表)
1.35秒
日本語の依頼文30件まとめて(FLINTERSが実測)
84ドル
100万回使ったときの試算
比較:Haiku 約2,500ドル
Sonnet 約5,000ドル

料金の仕組みも、LLMとは考え方が違います。

公式ドキュメントでは、入力100万トークン(トークン:AIが文章を処理するときの単位)あたり0.042ドルで、出力は無料と案内されています。

返ってくるのは短い記号と数字だけで、出力側には費用がかからない料金体系です。

レート制限(一定時間に送れるリクエスト数の上限)は組織ごとに設定され、現在の上限は開発者コンソールで確認できると案内されています。料金を含め、導入を検討する際はTypeSafeの公式ページで最新の条件を確認してください。

Jevはどこで動く?チャット画面がない「部品」としてのAI

Jevには、ChatGPTやClaudeのようなチャット画面がありません。社内のシステムやツールの中に組み込まれ、裏側で判断を返す「部品」として動きます。

SNSで話題を見て公式サイトを開いた方が「どこで話しかければいいの?」と戸惑うのは、このためです。Jevは人と会話するためのAIではなく、プログラムから呼び出されて答えを返すAIとして作られています。

LLMとJevの利用概念図の参考イメージ

LLMとJevの利用概念図の参考イメージ

Jevを使う場所は主に3つ

Jevに触れる場所は、目的によって分かれます。

場所 何をするところか 向いている人・場面
「Jev」をブラウザ上で直接テストできる検証ツール
Playground(console.typesafe.ai)
ブラウザで文面を貼り、質問を追加して結果を確かめる試用画面 まず動きを見てみたい人。自分の業務の文面で判断できるか確かめたいとき
API(エーピーアイ:ソフトウェア同士がデータをやり取りするための窓口) 社内システムやツールから呼び出して、判断結果を受け取る 実際の業務に組み込むとき
他社サービスの中 Cloudflareなどのサービス経由で呼び出す すでにそのサービスを使っている開発チーム

※TypeSafe公式ドキュメント、Cloudflare AI docs(2026年10月15日確認)をもとに作成

Playgroundはあくまで試すための画面です。毎日の業務で何百件、何千件と判断させるときは、APIを通じて既存の仕組みにつなぎます。

業務の流れの中に入る位置

Jevは、今使っているAIや人の仕事を置き換えるというよりは、流れの途中に挟まって、判断の部分だけを引き受けるような活用で考えるとイメージが付きやすいと思います。

業務フローに組み込んだケースのJevの役割

業務フローに組み込んだケースのJevの役割

  1. メールや依頼文などの「入力」が届く
  2. 必要に応じて、ChatGPTやClaudeなどのLLMが内容を読み取り、整える
  3. Jevが分類・採点・判定を一瞬で返す
  4. あらかじめ決めたルールが、確信度の数字を見て行き先を分ける
  5. 自信の低いもの、迷ったものだけが人に回る

問い合わせ100通をAIが下書き → Jevが「危なそうなもの」だけ選ぶ → 選ばれた分だけ人が確認

このケースの場合、Jevがやるのは数字を返すところまでのため、「どこから人が見るか」の線を引くのは使う側のルールになります。


Jevでできること|3つの聞き方と「確信度」

Jevでできることは、「はい・いいえ」「どれか」「何点か」の3つの聞き方で答えを出すことと、その答えへの自信を数字で添えることです。

Jevで出来ることのイメージ図

Jevで出来ることのイメージ図

聞ける質問は3種類だけ

公式ドキュメントでは、質問の種類を「Noul(ノウル)」「Choice(チョイス)」「Score(スコア)」と呼んでいます。

質問の種類 聞き方 返ってくるもの 業務での使いどころ
Noul はい・いいえ(この文は正しいか) 0〜1の確率。1に近いほど「はい」 返信が必要か、人の確認が必要か、規約に触れていないか
Choice 選択肢の中からどれか1つ 選んだ答えと、選択肢ごとの確率、確信度 問い合わせの担当部署、依頼の種類、資料のカテゴリ分け
Score 決めた段階のうち何点か 点数と、段階ごとの確率、確信度 緊急度、不満の強さ、見込み度合い

※TypeSafe公式ドキュメント(2026年10月15日確認)をもとに作成

同じ文面に対する質問は、1回のリクエストにまとめて送れます。たとえば1通の依頼文に「担当はどこか」「急ぎ度は何点か」「人の確認は必要か」を同時に聞いても、公式ドキュメントによれば応答時間はほとんど変わりません。

確信度があるから「自動で進める」と「人が見る」を分けられる

Jevの答えには、確信度が付いてきます。確率が1つの選択肢に集中していれば「自信あり」、ばらけていれば「迷っている」という読み方です。

この数字があることで、AIの判断を「全部信じる」か「全部人が見直す」かの二択から抜け出せます。公式ドキュメントのコード例では、確信度0.9以上なら自動で進め、0.5未満なら人に回すといった線引きが示されています。ただし、これらの数値はあくまで例とされており、控えめな値から始めて自社のデータで調整していく進め方が勧められています。

公式ドキュメントの確信度による振り分けの解説には「The answer tells you what; confidence tells you whether to act.」という一文があります。答えは「何か」を教え、確信度は「そのまま進んでいいか」を教える。Jevを使ううえでの土台になる考え方です。

Jevは数字を返すだけ。どこで分けるかは、人がルールを決める

Jevは数字を返すだけ。どこで分けるかは、人がルールを決める

向く仕事・向かない仕事

Jevは何でもこなすAIではありません。得意と不得意がはっきり分かれています。

向く仕事 向かない仕事
同じ判断を何度も繰り返す 文章や企画を作る
答えの候補を先に決められる じっくり考える必要がある
迷ったものだけ人が見たい 数を数える、計算する
すぐに答えがほしい 判断の基準がまだ決まっていない

左の列に当てはまる業務が多いほど、Jevを活用しやすい領域といえます。

「それ、ChatGPTでもできるのでは?」と感じた方もいるかもしれません。実際、問い合わせメールを1通だけ分類したいなら、手元のLLMに聞けば済みます。Jevが効いてくるのは、同じ判断を毎日何百件も繰り返す場面、結果を即座に返したい場面、そして迷ったものだけを人に回したい場面です。LLMで1件ずつ文章として答えさせると待ち時間と費用が件数に比例して膨らみ、自信の度合いも読み取りにくくなります。

Jevの活用事例|FLINTERS社内で検証作成した2つの例

Jevの公開からFLINTERS社内で検証をした事例の中から2つをご紹介します。

どちらも「答えの範囲が決まっている」「回数が多い」「すぐ答えがほしい」という条件がそろった使い方です。

事例1:業務の依頼文30件を1.35秒で一括判定する画面

こちらは、業務を想定したダミーの依頼文をまとめて流し込み、1件ずつ判定させた検証事例の画面イメージです。

問い合わせの分類、タスク優先順位付、レビュー対象を一瞬で一括判定

問い合わせの分類、タスク優先順位付、レビュー対象を一瞬で一括判定した検証事例

判定する項目は、依頼の種類(制作・運用・営業提案など)、その確信度、緊急度、人の確認が必要な確率、そして処理方針の5つで設計しています。

日本語の依頼文30件をまとめて渡したところ、1.35秒で結果がそろいました。

「例の件、いい感じにお願いします」のようにあいまいな依頼では選択肢ごとの確率がばらけ、人の確認が必要な確率が高く出ます。

このように「判断の迷い」が数値として表れるため、人が直接確認すべき重要な依頼だけを効率よく見つけ出せます。

事例2:見たくないネタバレだけを隠すChrome拡張

もう1つは、Chromeの拡張機能を使った事例です。好きな作品の話題は見たい、でも新作のネタバレは見たくない。その線引きを、SNSの投稿1件ごとにJevが「見せる」か「隠す」かで判定します。

見たくないネタバレだけを隠すChrome拡張を活用した検証事例

見たくないネタバレだけを隠すChrome拡張を活用した検証事例

業務とは離れた題材ですが、仕組みは業務と同じです。

タイムラインに流れてくる投稿の「見る」「隠す」の判断は、「答えの範囲が決まっている」「回数が多い」「即時性が要る」の3つがそろっています。即時に判定して隠すという使い方が、Jevの特性とうまくマッチした事例です。

2つの事例に共通するのは、作る前に「何を聞くか」と「答えの選択肢」が決まっていたことです。Jevを使った試作は、プログラムの腕前よりも、判断の中身をどれだけはっきり言葉にできるかで進み方が変わってきます。

Jevの活用方法|実際にどうやって業務に取り入れるのか

Jevを業務に取り入れるには、まず「同じ判断を繰り返している作業」を1つ選び、聞き方と選択肢を決めてからPlaygroundで試す、という順番が手軽に検証ができる手法の1つです。

プログラムを自分で書けなくても、コーディングエージェントに組み込みを任せる道もあります。

手順1:同じ判断を繰り返している作業を1つ選ぶ

最初の1件は、次の3つの問いで探すと見つかりやすくなります。

  1. 毎日、あるいは毎週、同じ判断を繰り返している作業はあるか
  2. その判断は「要る・要らない」「A・B・Cのどれか」「5段階の何点か」のどれかで言い表せるか
  3. 今はその判断を全部人が見ているか、あるいは量が多くて見きれていないか

3つとも当てはまる作業が、Jevの最初の候補です。見つけたら、次のような1行にまとめておくと後の工程がスムーズに進みます。

仕事 聞き方 今のやり方
受信メールに返信が必要か はい・いいえ(Noul) 全部目で見て判断している
問い合わせの担当部署 どれか(Choice) 担当者が読んで転送している
依頼の緊急度 何点か(Score) 依頼者の書き方まかせで、判断がばらつく

※表の内容は記入例です

手順2:聞き方と選択肢を言葉で決める

次に、Jevへの質問文と答えの選択肢を決めます。Choiceなら選択肢の一覧、Scoreなら各段階が何を意味するかの説明です。

公式ドキュメントは、1つの質問で1つのことだけを聞くよう勧めています。

Jevは書かれた質問を文字どおりに受け取るため、「急ぎで、かつ営業宛てのものはどれか」のように2つの条件を混ぜると精度が落ちやすくなります。「担当部署はどこか」「緊急度は何点か」と分けて聞くのが基本です。

画面や仕組みから先に作り始めると、あとから「この聞き方では判定できない」とわかり、作り直しになりやすくなります。

手順3:Playgroundで実際の文面を使って試す

聞き方が決まったら、TypeSafeのPlayground(console.typesafe.ai/playground)にログインし、判断材料になる文面を貼り付けて質問を追加します。質問はJSON形式(項目名と値を決まった書式で並べる記法)で入力しますが、コードを書かなくても、ブラウザだけで結果と確信度を確かめられます。

試すときは、典型的な文面だけでなく、判断に迷いそうなあいまいな文面も混ぜてみてください。確信度がどのくらい下がるかを見ておくと、次の手順で線を引く材料になります。

手順4:確信度の線引きルールを決める

試した結果をもとに、「どの数字なら自動で進め、どこから人が見るか」を決めます。

線は一度で決めきる必要はありません。最初は人が見る範囲を広めにとり、結果を見ながら少しずつ自動に任せる範囲を広げていく進め方が現実的でしょう。

手順5:コーディングエージェントに組み込みを任せる

最後に、決めた質問と線引きを、実際の業務の流れに組み込みます。

ここで役立つのが、TypeSafeが公式に提供している「エージェントスキル」です。Claude CodeなどのコーディングエージェントにJevの使い方を覚えさせるための拡張で、入れておくとエージェントがJevの呼び出し方を正しく書けるようになります。

Claude Codeの場合は、次の2行で追加できます。

claude plugin marketplace add typesafe-ai/skills
claude plugin install typesafe@typesafe-ai

追加したら、手順1〜4で決めた内容をそのまま依頼文として渡します。

TypeSafeのJevを使って、問い合わせメールの一次仕分けの仕組みを作りたいです。
まず実装計画を提案してください。コードを書くのは計画を確認してからにしてください。

【判断材料】
問い合わせフォームから届くメール本文(テキスト)

【質問】
1. 担当部署はどこか(Choice):制作/運用/営業提案/その他
2. 緊急度は何点か(Score):0=急ぎではない、1=今週中、2=明日まで、3=今日中
3. 人の確認が必要か(Noul)

【振り分けルール】
・担当部署の確信度が0.5未満なら、人が確認する一覧に回す
・人の確認が必要な確率が0.6以上なら、人が確認する一覧に回す
・それ以外で緊急度が2以上なら、先に処理する一覧に回す
・それ以外は、担当部署の一覧に自動で振り分ける

【条件】
・質問の定義と振り分けの数値は、あとで私が見直せるように1か所にまとめてください
・まずはダミーのメール10件で動作を確認できるようにしてください

公式ドキュメントでは、人が細かく確認すべきなのはコード全体ではなく「質問の定義」と「線引きの数値」だとされています。

依頼文で2つを1か所にまとめるよう頼んでいるのは、そのためです。

Claude Codeが初めての方は、こちらの記事で基本から解説しています。
Claude Code とは?非エンジニアの業務活用から組織導入のセキュリティまで徹底解説【2026年版】
最初の1件は、間違えても困らない社内向けの作業から選ぶのがおすすめです。社内の依頼の仕分けや、自分宛てメールの返信要否の判定などは、判定が外れても人が気づいて直せます。お客様に直接届く判断は、実績を積んでから広げていきましょう。

Jevを使うときの注意点

Jevは速くて安い一方で、答えが正しいとは限りません。仕組み上の得意・不得意を知ったうえで、人が見る範囲を残して使うことが前提になります。

選択肢の外には出ないが、選択肢の中で間違うことはある

Jevの答えは、必ず指定した選択肢の中に収まります。ありもしない答えを作り出すことはありません。

ただし、選択肢の中で別のものを選んでしまう間違いは起こります。形が崩れないことと中身が正しいことは別の話です。大事な判断ほど、確信度の線を高めに引き、人が確認する工程を残してください。

公式ドキュメントが挙げている苦手なこと

公式ドキュメントには、jev-1.13の弱点が具体的に書かれています。2026年10月14日には次の版となるjev-1.14がプレビューとして公開されており、今後の版で改善される可能性があります。業務に当てはめる前に目を通しておくと、選んだ作業が向いているかどうかを判断しやすくなります。

苦手なこと 業務で気をつける場面
数を数える、計算する 「明細が5件以上あるか」「合計金額はいくらか」の判定
書いた質問を文字どおりに読む 意図をくみ取ってほしいあいまいな質問
何段階も推論を重ねる判断 複数の条件を組み合わせないと答えが出ない判断
日付を数値としてではなく文字として読む 期限の前後関係や、書式が混ざった日付の比較
判断に関係ない情報が多い文面 長いメールのスレッドを丸ごと渡す使い方

※TypeSafe公式ドキュメント「Model jaggedness: jev-1.13」(2026年10月15日確認)をもとに作成

関係ない情報が多い文面への対策としては、先にLLMで必要な部分だけを抜き出してからJevに渡す、という組み合わせが考えられます。

渡したデータはTypeSafeに送られる

Jevは、TypeSafeのサービス上で動くAIです。APIでもPlaygroundでも、判断材料として渡した文面はTypeSafe側に送られて処理されます。顧客情報や社外秘の情報を扱う業務では、何を渡してよいかを社内のルールと照らし合わせ、必要に応じて個人名などを伏せてから渡す設計にしましょう。


よくある質問(Q&A)

Q. 日本語の文面でも使えますか?

A. 使えます。ただし公式ドキュメントでは、英語で最も高い精度が出るとされ、日本語を含むほかの言語は精度が下がる場合があると案内されています。本番の業務に使う前に、自社の文面で確信度がどの程度出るかをPlaygroundで確かめておくと安心です。

Q. Jevが判断した理由を知りたいときはどうすればいいですか?

A. Jev自身は理由を説明しません。返ってくるのは答えと確率だけです。理由が必要な場合は、確信度が低く人に回ってきたものだけをLLMに渡して説明させる、という組み合わせが考えられます。すべての判定に理由を付けようとすると、Jevを使う速さと費用の利点が薄れてしまいます。

Q. 運用を始めたあとで選択肢を増やしたり変えたりしても大丈夫ですか?

A. 変更はできますが、確信度の出方も変わる点に注意が必要です。似た選択肢が増えると、その間で確率が分かれて確信度が下がることがあります。選択肢を変えたときは、過去の文面を何件か流し直して、決めていた線引きの数値がそのまま使えるかを確かめるのが無難です。

Q. 社内で本格的に使うとき、誰がルールを決めればいいですか?

A. 質問の定義と線引きの数値は、その業務を一番よく知っている現場の担当者が決めるのが基本です。コードはコーディングエージェントに任せられても、「何をもって急ぎとするか」「どこから人が見るか」は業務の判断そのものだからです。複数の部署で使う場合は、利用ルールやデータの扱いも含めて、全社でのルールづくりが必要になります。


まとめ

Jevが高速で仕分けしているイメージ

Jevは、文章を書かずに判断と確信度だけを一瞬で返す、システムの中に組み込んで使うAIです。同じ判断を大量に繰り返す業務ほど、迷ったものだけを人が見る仕組みをつくる部品として力を発揮します。

まずは自分の仕事の中から「同じ判断を繰り返している作業」を1つ選び、聞き方と選択肢を書き出してみてください。Playgroundでダミーの文面を試せば、その作業にJevが向いているかどうかは短時間で見えてきます。

FLINTERSでは、Claude製品などの生成AIを対象にした研修や、ガバナンスとセキュリティを踏まえた組織への導入設計を支援しています。JevのようなAIを自社の業務フローにどう組み込むか、どこまでを自動に任せるかを検討したい方は、お気軽にご相談ください。

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