Dify エージェントとは?誰でも簡単にできるエージェントの作り方を解説!

Difyのエージェントとは? 企業調査エージェント事例(プロンプト全文付き)で紹介 生成AIの基本とビジネス活用事例

「ChatGPTのGPTsで簡単なチャットボットは作ったけど、外部ツールとの連携や複雑な処理ができなくて物足りない…」
「社内の問い合わせ対応や情報収集といった定型業務を、もっと効率化できないだろうか?」

もしあなたがこのように感じているなら、この記事はまさにうってつけです。

今回ご紹介する「Dify エージェント」は、単なるチャットボットの延長線上にはない、自律的にタスクを遂行する強力なAIアシスタントを構築できる画期的なプラットフォームです。

この記事は、以下の3ステップで構成されています。

  • 理論編: Difyエージェントとは何か、チャットボットとの違いを理解する
  • 実践編: 実際に手を動かし、簡単なWeb調査エージェントを作成する
  • 応用編: Slack連携など、明日から使える具体的な業務活用事例を知る

この記事を最後まで読めば、あなたはDifyエージェントの基本をマスターし、面倒な業務を自動化するAIを自身の手で作成できるようになります。さあ、あなたの創造的な時間を生み出す、最強のデジタルアシスタント開発の第一歩を踏み出しましょう。

  1. Dify エージェントとは?チャットボットとの決定的な違い
    1. AIエージェントの基本:自律的に思考し、タスクを遂行するシステム
    2. Dify エージェントとチャットボットの違いを徹底比較
    3. Dify エージェントが得意なこと・苦手なこと
  2. 5ステップで完成!Dify エージェントの基本的な作り方【ハンズオン】
          1. ステップ1:Difyアカウントの作成と基本設定
          2. ステップ2:アプリケーションの作成とエージェントモードの選択
          3. ステップ3:プロンプトの設計 – エージェントに役割を与える
          4. ステップ4:ツールの追加 – エージェントに武器を持たせる
          5. ステップ5:動作テストとデバッグ – 「思考プロセス」の見方
  3. 【深掘り解説】LLMノードとエージェントノードの違い
    1. 違いがよくわかる比較表
    2. 各ノードの詳細解説
      1. 1. LLMノード
      2. 2. エージェントノード
      3. まとめ
    3. LLM・エージェントのノードの使い分けのポイント
  4. 【明日から使える】Dify エージェントの業務活用事例
      1. 事例:競合・取引先の企業調査を自動化の作り方解説!(プロンプト全文付き) 
      2. その他のDify エージェントの活用方法の例をご紹介
  5. Dify エージェントを使いこなすためのQ&A
    1. Q1. どのLLMモデルを選べばいい?
    2. Q2. APIの利用料金はどれくらい?
    3. Q3. セキュリティは大丈夫?社内情報を扱ってもいい?
  6. まとめ:Difyでエージェント開発の第一歩を踏み出そう

Dify エージェントとは?チャットボットとの決定的な違い

まず、「Difyエージェント」が一体何者なのか、その基本的な概念と、よく混同されがちな「チャットボット」との違いから明らかにしていきましょう。ここを理解することが、Difyを使いこなすための最初の鍵となります。

AIエージェントの基本:自律的に思考し、タスクを遂行するシステム

「指示」→「思考・計画」→「ツール実行(Web検索など)」→「結果の要約」→「報告」という5つのステップが矢印で繋がれたフローチャート。

AIエージェントとは、単に質問に答えるだけでなく、特定の目的を達成するために自律的に思考し、判断し、行動できるシステムのことです。

例えば、「競合A社の最新のプレスリリースを調べて、その要点を3つにまとめて」と指示されたとします。

AIエージェントは、この指示を達成するために、

  1. 「競合A社」「プレスリリース」というキーワードでWeb検索を行う
  2. 検索結果から公式サイトやニュースサイトを見つけ出す
  3. 該当ページの情報を読み取り、内容を理解する
  4. 最も重要なポイントを抽出し、3つの要点に要約する
  5. 最終的な結果をユーザーに報告する

という一連のタスクを自動で実行します。これは、決められた手順を繰り返すRPA(Robotic Process Automation)とは異なり、状況に応じて最適な手段を選択する「思考力」を持っている点が最大の特徴です。

Dify エージェントとチャットボットの違いを徹底比較

では、Difyのエージェントと一般的なチャットボットは何が違うのでしょうか。両者の違いを理解するために、以下の比較表をご覧ください。

比較項目 チャットボット エージェント
役割 受動的(質問に答える) 能動的・自律的(目標を達成する)
思考プロセス 一問一答が基本 複数のステップを経てタスクを遂行
外部ツール連携 限定的(API連携など個別の実装が必要) 容易(Web検索、API連携などを自由に組み合わせ可能)
対応できるタスク 単純なタスク(FAQ回答、予約受付など) 複雑なタスク(市場調査、レポート作成、複数ツール連携)
「質問に答えるだけ」のシンプルなチャットボット、「Web検索やAPI連携など複数のツールを使いこなす」高機能なDifyエージェントの対比

簡単に言えば、チャットボットが「お客様窓口の担当者」だとすれば、Difyエージェントは「優秀なアシスタント」です。窓口担当者はマニュアルに沿った回答は得意ですが、イレギュラーな依頼には対応できません。一方、優秀なアシスタントは、曖昧な指示からでも意図を汲み取り、自ら情報収集やツール利用を行い、目標達成に向けて動いてくれます。この自律性とタスク遂行能力の高さが、Difyエージェントの最大の強みなのです。

Dify エージェントが得意なこと・苦手なこと

Difyのエージェントは万能ではありません。その特性を理解し、得意な領域で活用することが成功の秘訣です。

得意なこと:

  • Web検索やAPI連携を伴う情報収集・分析: 企業調査やIR情報の分析、特定のテーマに関する最新ニュースの収集など、インターネット上の情報を活用するタスク。
  • 複数のツールを組み合わせた定型業務の自動化: 例えば、「受け取った音声ファイルを文字起こしし、要約してSlackに投稿する」といった一連のワークフローを自動化できます。
  • ユーザーの意図を汲み取った複雑な対話: 文脈を理解し、対話の中で必要な情報を引き出しながら、タスクを実行することが可能です。

苦手なこと:

  • 完全に未知のタスクへの対応: 指示されていない、あるいは学習していないタスクを自発的に始めることはできません。あくまで設定された目標の範囲内で動作します。
  • 物理的な操作: 当然ながら、PCのソフトウェア操作や物理的なデバイスの制御はできません。
  • 高度な創造性や感情的な判断: クリエイティブなコンテンツの完全な生成や、人の感情に寄り添うような微妙なニュアンスの判断は、まだ人間の領域です。メール文案の作成は得意ですが、最終的な人間味の調整は人の手で行うのが良いでしょう。

5ステップで完成!Dify エージェントの基本的な作り方【ハンズオン】

理論を学んだところで、早速Difyエージェントの作成に挑戦してみましょう。ここでは、指定したWebサイトの情報を要約してくれる簡単な「Web調査エージェント」を、5つのステップで作成します。画面キャプチャのイメージに沿って進めれば、プログラミング経験がなくても大丈夫です。

ステップ1:Difyアカウントの作成と基本設定

まずは、Difyの公式サイトにアクセスし、アカウントを登録します。GitHubやGoogleアカウントで簡単にサインアップできます。SaaS版は無料で始められるため、気軽に試すことができます。

Difyログイン画面

ログインすると、アプリケーションを作成するためのダッシュボードが表示されます。ここが、あなたのAI開発の拠点となります。

Difyのダッシュボード画面

ステップ2:アプリケーションの作成とエージェントモードの選択

ダッシュボードから「最初から作成」をクリックし、「Agent(エージェント)」を選択します。隣には「チャットボット」などの選択肢もありますが、今回は自律的にツールを使いこなすエージェントを作成するので、必ず「Agent」を選びましょう。アプリケーションに「Web調査エージェント」のような分かりやすい名前を付けて作成します。

Difyのアプリケーション作成画面で「Agent(エージェント)」を選択
ステップ3:プロンプトの設計 – エージェントに役割を与える

ここがエージェント開発の心臓部です。プロンプトは、エージェントの人格、行動指針、そして憲法を定義する重要な役割を担います。以下の4つの要素を具体的に記述することで、エージェントの性能が大きく向上します。

  • 役割 (Role): エージェントがどのような専門家であるかを定義します。
    例:あなたはプロのWebリサーチャーです。
  • 背景 (Background): タスクの背景や目的を伝えます。
    例:ユーザーが指定したURLの内容を迅速に把握するためのアシスタントです。
  • 目標 (Goals): エージェントが達成すべき具体的なタスクを箇条書きで示します。
    例:指定されたURLのコンテンツを読み取る。内容を理解し、最も重要な点を要約する。
  • 制約 (Constraints): やってはいけないこと、守るべきルールを明確にします。
    例:URLの内容以外の情報を付け加えない。専門用語を避け、分かりやすい言葉で説明する。

今回は、Webサイトの情報を要約するシンプルなエージェントなので、上記のようなプロンプトを設定してみましょう。

Difyのプロンプト設定画面
ステップ4:ツールの追加 – エージェントに武器を持たせる

プロンプトで役割を与えたら、次はその役割を遂行するための「ツール」をエージェントに持たせます。Difyには、Web検索、コード実行、ナレッジ検索など、様々なツールがプリセットされています。
今回はWebサイトの情報を読み取る必要があるので、「ツールを追加」から「Web Reader(ウェブサイト読み取り)」を選択して追加します。これにより、エージェントはURLを渡されると、そのページの内容をテキストとして読み込む能力を獲得します。

Difyのツール追加画面
ステップ5:動作テストとデバッグ – 「思考プロセス」の見方

いよいよ動作テストです。

画面右側のデバッグ画面で、調査したいWebサイトのURLを入力し、「実行」をクリックしてみましょう。エージェントがURLの内容を読み取り、プロンプトの指示通りに要約を生成してくれれば成功です。

Difyエージェント作成デバッグ画面

Difyエージェント作成デバッグ画面

ここで注目すべきは「思考プロセス」です。

エージェントがどのように考え、どのツールを使い、何を出力したかが逐一表示されます。

もし期待通りの動きをしない場合、この思考プロセスを見ることで、プロンプトの指示が曖昧だったのか、ツールの選択を間違えたのかなど、原因を突き止めることができます。

このデバッグ機能こそ、Difyエージェント開発の面白さであり、強力な武器となります。

  1. 実行結果の下部にあるノートのようなアイコンを選択
  2. ログの詳細から実行追跡を選択
  3. 各ステップを選択すると詳細な処理内容が展開します。
    期待通りに動かない場合の原因を特定しやすくなります。
Difyのデバッグ画面で「思考プロセス」が表示

【深掘り解説】LLMノードとエージェントノードの違い

LLMノードとエージェントノードの違いのイメージ

さて、ハンズオンでは「エージェント」を作成しましたが、Difyのワークフローを構築する際、「LLMノード」という選択肢も目にしたかと思います。この2つはどちらもAIの頭脳ですが、その役割と能力には大きな違いがあります。

応用編で紹介する複雑なワークフローを理解するためにも、ここでDifyの心臓部である両者の違いをしっかり押さえておきましょう。

一言で言うと、「できることの範囲」が全く異なります。

  • LLMノード: 単純な「テキスト生成」を行う、脳みその部分です。
  • エージェントノード: 自分で「考えて、計画して、道具(ツール)を使って」目標を達成しようとする、自律的なアシスタントです。

違いがよくわかる比較表

項目 LLMノード (Large Language Model) エージェントノード (Agent)
基本機能 入力されたプロンプトに基づいてテキストを生成する 目標達成のために自律的に思考し、行動する
主な用途 文章の要約、翻訳、質問応答、文章作成など 複雑な調査、データ分析、API連携、タスク自動化など
動作の仕組み 入力LLMが処理出力 (1ステップで完結) 思考(Thought)行動(Action)観察(Observation)を繰り返す
自律性 なし(指示されたことしかできない) あり(どうすれば目標を達成できるか自分で考える)
ツールの使用 不可 可能(Web検索、API、コード実行など)
複雑さ シンプル 複雑だが、非常に高機能
出力の予測可能性 比較的高い(プロンプトに忠実) 低い(どう行動するかは状況による)

各ノードの詳細解説

1. LLMノード

LLMノードは、Difyのオーケストレーションにおける最も基本的な「頭脳」です。

  • 役割: 特定の指示(プロンプト)に対して、最も適切だと思われるテキストを生成します。
  • できること:
    • 文章の要約
    • 翻訳
    • 与えられた情報に基づく質疑応答
    • 指定された形式での文章作成(メール、ブログ記事など)
  • 制限: LLMノードは、プロンプトに与えられた情報しか利用できません。外部の最新情報にアクセスしたり、他のシステムを操作したりすることはできません。

例えるなら…
「非常に博識な学者」。質問すれば、自分の持っている知識の範囲で何でも答えてくれますが、図書館の外に出て新しい情報を調べたり、誰かに電話をかけたりすることはできません。

2. エージェントノード

エージェントノードは、LLMを核としながら、それを超える能力を持った高機能なノードで、与えられた目標を達成するために、ツールを使いながら自律的に思考し、行動する強力な機能です。

ただし、その「思考・行動パターン」は、設定する「戦略(Strategy)」によって大きく異なります。

主な戦略として「ReAct」と「Function Call」の2つがあり、それぞれに性格や得意なタスクがあります。両者を比較した表は以下です。

項目 Function Call ReAct
基本概念 一度の判断でツールを呼び出す 「思考→行動→観察」を繰り返す
思考プロセス 直接的・一問一答 逐次的・試行錯誤
動作の仕組み [指示の解釈] → [最適なツールと引数の決定] → [実行] という直接的なフロー。思考と行動のサイクルは繰り返さない。
思考(Thought)→行動(Action)→観察(Observation)というサイクルを繰り返す。 途中の観察結果に応じて次の行動を柔軟に変える。
例え 優秀なアシスタント 探偵
得意なタスク シンプルなツール呼び出し、API実行 複雑な調査、多段階の推論
速度 速い やや遅い(思考回数が多いため)
デバッグ 普通 容易(思考過程が見える)

上記性格で例えると以下の様な性質の違いがあります。

  • ReAct:試行錯誤を繰り返す「探偵」や「研究者」
  • Function Call:指示に忠実で高速な「優秀なアシスタント」

まとめ

つまり、Difyのエージェントノードは、「どの戦略を選ぶかによって、探偵のように動かすことも、アシスタントのように動かすこともできる、変幻自在な自動化コンポーネント」と言えます。

  • 複雑で先の見えない調査をさせたいなら ReAct
  • 決まったツールを確実に素早く実行させたいなら Function Call

というように、タスクの性質に合わせて戦略を使い分けることが、エージェントノードを使いこなす鍵となります。

LLM・エージェントのノードの使い分けのポイント

  • LLMノードを使うとき:
    • タスクがシンプルで、1回のプロンプトで完結する場合。
      (例: 「以下の記事を300字で要約してください: {article_text}」)
    • 必要な情報がすべて前のノードから提供される場合。
    • 文章のスタイル変換、要約、翻訳など、テキスト処理が中心の場合。
  • エージェントノードを使うとき:
    • タスクが複雑で、複数のステップや試行錯誤が必要な場合。
    • リアルタイムの情報(天気、ニュース、株価など)が必要な場合。
    • 他のWebサービスや社内システムと連携(API連携)する必要がある場合。
    • : 「来週のサンフランシスコの天気予報を調べて、旅行の持ち物リストを作って」

LLMノードは「思考する脳」そのものであり、エージェントノードは「思考する脳+手足(ツール)」 を持ち、自律的に行動できる存在です。この違いを理解することで、次の応用編で紹介するような、複数のノードを組み合わせた複雑なワークフローの設計思想が、よりクリアに理解できるはずです。

【明日から使える】Dify エージェントの業務活用事例

基本的な作り方をマスターし、ノードの違いも理解したところで、次はDifyエージェントを実際の業務でどのように活用できるか、具体的な事例として「競合・取引先の企業情報調査」の活用例を、作成方法と合わせてご紹介します。

事例:競合・取引先の企業調査を自動化の作り方解説!(プロンプト全文付き) 

Difyエージェント「競合・取引先の企業情報調査」の作り方

営業担当者が新規アポイントの前に企業情報を調べる、あるいは経営企画部が競合の動向をウォッチするなど、企業調査は多くの部門で発生する業務です。

例えば、A社の公式サイト、最新のニュースリリース、IR情報を調査し、事業概要、最近の動向、業績の要点をまとめ、エージェントが自動でレポートを作成してくれます。

  • 構築ポイント: Web検索ツール(JinaAIなど)を活用し、企業名を入力するだけで必要な情報を網羅的に収集・要約するプロンプトを設計します。

Difyのワークフローの作成から、エージェントノードを活用した企業調査のシンプルな構築例

競合・取引先の企業調査を自動化をDifyのワークフローでエージェントノードを活用したシンプルなフロー図

Dify エージェントノードのワークフローの設定方法の解説

企業情報をレポートするDifyのワークフローの設定内容

  1. 開始ノード: 新たにcompany_name という変数を定義し、ユーザーが企業名を入力できるようにします。
  2. エージェントノード:任意のエージェンティック戦略、モデル(MODEL)を選択し、ツールリスト(TOOL LIST)から、ツールとして「Google」と「JINA Search the web」を設定。
  3. プロンプト:INSTRUCTIONとQUERYにプロンプト企業情報の調査を依頼するプロンプトを記載します。
    INSTRUCTION

    # 役割
    あなたは、一流のビジネスアナリストです。指定された企業について、迅速かつ正確に情報を収集し、要点をまとめたレポートを作成する能力を持っています。

    # タスクの概要
    QUERYで指定された企業について、Web検索ツールとHTTPリクエストツールを活用して以下の情報を調査し、構造化されたレポートとして出力してください。

    # 調査・実行手順
    以下の手順に従って、タスクを遂行してください。

    【重要】Webページ情報の取得方法
    1. まず「Google」ツールで目的のページ(公式サイト、ニュースリリースなど)のURLを見つけます。
    2. 次に「JINA Search the web」ツールを使い、そのURLのコンテンツを取得します。
    3. JINA Search the webの結果はHTMLコードです。あなた自身の能力でHTMLコードの中から広告、ナビゲーション、フッターなどを除いた主要な本文テキストのみを抽出し、その内容を要約してください。

    1. **事業概要の調査:**
    * 企業の公式サイトや会社概要ページを探し、内容を抽出・要約してください。

    2. **最近の動向の調査:**
    * 公式のニュースリリースページを探し、直近の重要トピックを3〜5つ抽出・要約してください。

    3. **業績の調査:**
    * IR情報や決算短信ページを探し、最新の業績指標と動向を抽出・要約してください。

    # 出力フォーマット
    調査結果を以下のMarkdown形式でまとめてください。レポートのタイトルには、調査対象の企業名を必ず含めてください。

    QUERY

    以下の企業について調査し、レポートを作成してください。
    企業名:開始{𝑥}company_name
  4. 終了ノード:エージェントの出力結果を受け取るよう{𝑥}text String を追加

上記の様に、非常に簡単な設定でも、調べる企業名を入力して実行するだけで、リサーチ結果が出力されます。

このように、Difyのエージェント機能は、専門的な知識がなくても直感的な設定で強力な自動化ツールを構築できるのが大きな魅力です!

今回ご紹介したのは、あくまで基本的な一例にすぎません。「競合の新製品の評判をSNSで調査させる」「特定の業界の最新技術トレンドを毎日レポートさせる」など、プロンプトを少し工夫するだけで、その可能性は無限に広がります。

これまで情報収集に費やしていた時間を、より創造的な業務にシフトさせる第一歩として、ぜひこの企業調査ワークフローの構築にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。あなたのビジネスに、強力な「自動化」という武器が加わるはずです。

その他のDify エージェントの活用方法の例をご紹介

Slack連携による社内FAQボットの高度化
単純なFAQボットはチャットボットでも作成できますが、エージェントならさらに高度な対応が可能です。例えば、「ナレッジに登録されていない質問が来た場合、自動でWeb検索して回答を試みる。それでも解決しない場合は、担当部署のSlackチャンネルに質問内容と参照したURLを投稿し、担当者にメンションを飛ばす」といったワークフローを構築できます。これにより、自己解決率の向上と、担当者へのエスカレーションの効率化を同時に実現できます。

構築ポイント: Difyのナレッジ機能(RAG)を活用し、Web検索ツール、Slackツールを連携させます。

マニュアルからFAQを自動生成
社内に蓄積された製品マニュアルや業務手順書(PDFやWord)を有効活用できていないケースは多いでしょう。Difyのナレッジ機能にこれらのファイルをアップロードし、「このマニュアルから想定される質問と回答のペアを50個生成して」と指示するだけで、FAQコンテンツの元となるデータを一瞬で作成できます。

構築ポイント: Difyのナレッジ機能(RAG)を活用し、テキストジェネレータータイプのアプリで構築するのが効率的です。

Dify エージェントを使いこなすためのQ&A

最後に、Difyエージェントを実際に業務で利用する上で、多くの方が疑問に思うであろう点についてQ&A形式でお答えします。

Q1. どのLLMモデルを選べばいい?

Difyでは、GPT-4oやClaude 3など、様々な大規模言語モデル(LLM)を切り替えて利用できます。それぞれのモデルに特徴があるため、タスクに応じて使い分けるのがおすすめです。

モデル名 特徴 おすすめの用途
GPT-4o 高性能で複雑な指示に強い。マルチモーダル対応。 精度が最優先される複雑な分析、レポート作成
Claude 3 Sonnet 性能とコストのバランスが良い。長文の処理が得意。 議事録の要約、マニュアルからのFAQ生成
GPT-3.5 Turbo 高速・低コストで応答が速い。 定型的なチャット応答、簡単なテキスト処理
Claude 3 Haiku 業界最速クラスの応答速度と低コスト。 リアルタイム性が求められるタスク、コストを抑えたい場合

まずは無料枠が多いモデルや、比較的安価なモデルから試してみて、求める性能とコストのバランスを見つけるのが良いでしょう。

Q2. APIの利用料金はどれくらい?

Difyの利用料金を考える際は、「Difyのプラットフォーム利用料」と「LLMのAPI利用料」の2つを分けて考える必要があります。
DifyのSaaS版には無料プランがありますが、チームでの利用や機能制限を解除するには有料プランへのアップグレードが必要です。セルフホスト版はDify自体のライセンス料はかかりませんが、サーバー費用が別途発生します。
それに加え、エージェントが動作するたびに、裏側で動いているGPTやClaudeなどのLLMのAPI利用料がかかります。これはモデルや処理するテキスト量によって変動します。まずは各LLM提供元(OpenAIやAnthropicなど)の料金ページを確認し、小規模なテストから始めてコスト感を掴むことが重要です。

Q3. セキュリティは大丈夫?社内情報を扱ってもいい?

A. はい、適切な選択をすれば安全に利用できます。Difyのクラウド版は、通信の暗号化やデータセンターのセキュリティ対策など、標準的なセキュリティ対策が施されています。しかし、より高度なセキュリティやコンプライアンスが求められる場合は、自社サーバーで運用する「セルフホスト版」が推奨されます。セルフホスト版なら、全てのデータを自社の管理下にあるネットワーク内で完結させることができるため、外部に情報が漏れるリスクを最小限に抑えることが可能です。

まとめ:Difyでエージェント開発の第一歩を踏み出そう

自分のPCでAIエージェントを使い、業務効率を上げている様子の明るいイメージ写真。

本記事では、Difyエージェントの基本的な概念から、具体的な作り方、そして明日から使える業務活用事例までを網羅的に解説しました。

Difyエージェントは、単なるチャットボットとは一線を画す、自律的に思考しタスクを遂行する強力なツールです。Web調査、レポート作成、議事録要約、Slack連携など、その活用範囲はあなたのアイデア次第で無限に広がります。

Difyエージェントは、あなたの面倒な定型業務を自動化し、より創造的な仕事に集中するための時間を生み出す、最強のデジタルアシスタントです。 ぜひこの記事を参考に、あなた自身の業務を効率化するエージェント作成に挑戦してみてください。その一歩が、あなたの働き方を大きく変えるきっかけになるはずです!

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